一条家の長女で母親的存在。
胸の内に隠していた漠然とした不安はすっかり消え、雑貨屋に納めている布製品の売り上げも好調。
まさに順風満帆。充実した日々を走馬と共に過ごしている。

強いて悩みを挙げるとすれば、やっぱり甘いものがやめられないこと。
走馬と一緒におやつタイムに入ると、まだ自分の分が残っているにも関わらず物欲しそうに隣の皿を見つめてしまうため、毎回走馬を苦笑させている。
しかしそういったやりとりも恥ずかしさ半分、嬉しさ半分。人生で初めて訪れた春を、楓子は戸惑いながらも楽しんでいる。

一条家の次女で、天条学園の教師をしている。
勤務時と在宅時のオンオフの極端さは相変わらずだが、走馬と二人きりの時に限りオフのさらに先、澪緒も真っ青の甘えっぷりを発揮するようになった。
走馬も甘えることを覚えたため、お互いにだるんだるんな状態に。

家族全員を呆れさせることも予想させたが……
最低限の節度は守り周囲に余計な気遣いはさせないあたり、やっぱり灯華は一条家一番のしっかり者なのかもしれない。

一条家の三女。大学生。
ずっと走馬と距離を置いてきたが、世界を共有できたことでその溝を埋めることができた。
感情をあまり表には出さない性格ではあるが、最近はよく笑顔を見せるようになった。

遠慮がちだった日々はもう過去のこと。
すれ違っていた時間を取り戻すかのように、不器用ながらも走馬に愛情を注いでいる。

一条家の四女。元気一杯の超パワフルガール。
恋人ができてもその芸人気質がブレないのはさすがといったところか。

順調な私生活に続きお仕事のほうも右肩上がり――とはいかないまでも、少しずつ活動の幅を広げている。
彼女の存在が全世界の人々に認知される日もそう遠くない……かもしれない。

一条家の五女。かなりの甘えん坊で、いつも走馬にべったり。
ぬいぐるみのアームストロング（♂）も、変わらず片時も離さない。

しかし、以前までは無自覚な依存であったが今では自身の走馬への想いをしっかりと理解しており、純粋な気持ちで甘えることができるようになった。
髪を伸ばしたのは、そういった心情の変化の現れかもしれない。

一条家のお隣に住む明日原家の長女。日本人の父とフランス人の母を持つ。
不正を告発後、勤めていた会社を自主退社し 『デザインオフィス明日原』 を設立した。

事務所設立から現在まで絶え間なく依頼が続いており、毎日忙しそうに動き回っている。
しかし、走馬と過ごす時間が劇的に増えたおかげか、いくら忙しかろうと女王様然とした余裕だけは失わない。
だが、とある嬉しい出来事によりブレないはずのミサに若干の変化が……？

ミサの妹。
クララとは双子で、どちらが姉でどちらが妹という区別はせず、お互いに対等な立場で接している。

ようやく走馬に対して素直になることができ、ツンケンとした態度は薄れつつあるが、やはり照れ屋な性格はなかなか治らず、唐突に走馬に褒められたりすると、いっぱいいっぱいになり思わず手や足が出てしまう。
そういった照れ隠しをクララによく咎められるが、殴られた走馬自身はまんざらでもない様子。
一度はこじれた三人だが、今はとても順調のようだ。

ミサの妹。
アルルとは双子で、どちらが姉でどちらが妹という区別はせず、お互いに対等な立場で接している。

走馬の気を引こうとあの手この手と策をめぐらし底知れない印象を与えていたクララだったが、蓋を開けてみればただの恋する女の子。走馬に想いが届いた今、屈託のない笑顔を見せるようになった。
意地っ張りなアルルをからかいながら走馬に甘え、幸せを噛み締めている。
一度はこじれた三人だが、今はとても順調のようだ。

イギリス人の二年生。自治会花組の代表を務めている。
日本人より日本人らしい大和撫子ぶりは健在で、女子学生からの人気も相変わらず高い。

走馬に一歩引いて付き従う様子が学園内でよく目撃され、かつてはそれをやっかむ者もいたが、走馬の努力もあり今では “お似合いのふたり” とおおむね歓迎されているようだ。
親友であるシャンティともよく行動を共にしており、たびたびあの不思議なやりとりを見せることも……？

走馬のクラスメイトでクローディアの親友。
普段は奥ゆかしいしとやかな女学生だが、限定的な状況下においては、千鳥に 「まともかと思ってたらド変態」 と言わせるほどの素をさらけ出す。
また、敬愛するお姉さまの中傷でもされようものなら、八角橋の悪童たちが震え上がるほどの形相へと変貌する。
どうか彼女を怒らせてしまった全ての人々に、シヴァ神の加護があらんことを。

天条学園の教師で、走馬のクラス担任。そして走馬の母の親友でもある。
大切な連絡事項をたびたび忘れてしまうほどのアバウトな性格ではあるが、走馬たちを陰ながら見守り、時には導き、教師として、大人としての責任感の強さを根底に忍ばせている。
その本質が言葉にしなくとも伝わっているのか、教え子たちからの信頼はとても厚い。

境の友人の大学生。
ぽやぽやっとした雰囲気ではあるが、なかなかにアングラな趣味も持っている。

走馬に自分の弟の姿を重ねており、会うたびに 「弟になりませんか～？」 と交渉を試みるが、ことごとく境に阻止されている。

穏やかかつ気さくで、自然と他者から好感を持たれるタイプ。
母との死別がトラウマとなり落ち込みやすいことが欠点であったが、姉たちとの心の交流を経て立ち直ることができた。

すっかり前向きになり、大事な人と共に過ごす日常を謳歌している。

走馬の育ての父親で一条家の大黒柱。
飄々としてとらえどころのない人物で、常に予想外の行動を起こすためたびたび走馬を絶句させる。
この親にしてこの子あり。鈴音というパワフルガールが生まれたのも納得である。

走馬が北海道にいる間に境が拾ってきたことになっている子犬。
走馬とはある程度打ち解けたように見えて、やっぱり懐かない。
おやつ時などに、居間で食料争奪戦を繰り広げている様がたびたび目撃されている。

走馬の幼なじみ。
かわいらしい外見とは対照的に刺々しい性格をしており、意外と人見知りだったりするので慣れない相手だとついきつめの対応をしてしまう。
しかし一旦気を許せば世話焼きな一面が顔を覗かせ、厳しい言葉の中に優しさが垣間見えるようになる。

ミサたちの父親で、商店街のお好み焼き屋 『お好み道場』 の主人。
昌和とは親友で幼い頃から親交が深いが、性格は正反対で非常に穏やか。

娘たちは母親似と思われがちだが実は……？

走馬のクラスメイト。
武術の心得があるが粗暴な振る舞いを嫌う人懐っこい好青年。
いつもお馬鹿なことをして千鳥に冷たくあしらわれているが、不意に本質を突いた発言をしたり、友のために憤る熱い一面を見せるため、からかわれながらも走馬たちからは信頼されている。

インドアな趣味は絶賛継続中で、澪緒と暗号のような会話をすることも日常的な光景となった。

容姿端麗、スポーツ万能、成績優秀の自治会会長……と、完璧超人の皮をかぶった適当人間。
口を開けば下品なネタと誰も得しない嘘ばかりが飛び出すが、決める時はバッチリ決めるため自治会員からの信頼は厚い様子。

しかし、自治会会長としての任期はすでに満了。次代会長は果たしてこの富士見流動を（良くも悪くも）超えられる人材なのかどうか、注目が集まっている。

八角橋商店街で雑貨屋を営むロシア人の老人。
相変わらず商品が充実しており、困ったらとりあえず彼の店を訪れればなんとかなってしまう。
今回もその豊富な品揃えに走馬たちがお世話になるかも？

一条家にたびたび訪れていた男性。
上からの物言いが目立ち尊大な気質が窺えるのだが、事務所を立ち上げたミサを気にかけている様子も見て取れるため、根は善人なのかもしれない。